ずっぽりと空いた胸の隙間

◆気が付けば三週間
日記が空いてますね、こりゃあいかんいかん。
書くネタが何もないというのは言い訳に過ぎず。
ゲームやったり、映画行ったり、そこそこ本を買ったりはしてるわけでして。
つまり全ては中の人の怠慢なわけですが(笑)


◆定期的なネタ
セッションレポートは映画感想も確かに定期的なネタですが、それ以外に何かネタを考えようと思いまして。

…(ぽく)
……(ぽく)
………(ぽく)
…………(ちーん)せんちゃんのように二秒考えました。


◆公式ゲストのブランチ
つまり、N◎VAの公式ゲストが持ってるであろうブランチを考えようと。
あとは、持ってても良さそうだけど、テキストの量の関係で書ききれなかった特技やアウトフィット。
その当たりを補完というか、ぬぼーっと考えてみようかなと。
アイテムや特技は、やりすぎると俺データ感が高まってしまいますが、ブランチに関していえば『ストレイライト』が出たのが最近ですし、D初期やGXのゲストは対応して無くて当然。
イメージ的に合いそうなブランチを考えるのも楽しいのではないかと。


◆今回の公式ゲスト

“帝王”稲垣 光平


やはり第一回目はこの方でしょう。
公式ゲスト人気投票をしたらかならずTOP10には入るであろう“帝王”稲垣光平。
ベスト3も十二分にありえますね。まさに悪役の鏡であります。


◎◎◎スタイル確認と検証●●●

“帝王”稲垣 光平のスタイルは、Vasara,Exek◎,Kuromaku●
R時代や、2nd時代からは変遷を遂げておりまして。
当時のスタイルであった、InuFateは既に失われています。
まず、どのスタイルからブランチを選ぶかですが…


Vasara:
 確かに稲垣にとって、無くてはならないスタイルです。
 唯一変わっていないスタイルですし、“稲垣玉”という言葉があるくらい認知もされています。
 とはいえ、その力を用いる事もほとんど無く。またVasaraに象徴された生き方をしているとも思えません。
 (Vasaraに象徴された生き方に関しては別に機会に考察します)


Exek:
 となると、◎ペルソナのExekか、●キーのKuromakuから選ぶわけですが。
 『ストレイライト』には、ブランチはキーから取得するとよい(P59参照)、といったような事が書かれていますが、僕は少々これには賛成しかねる所がありまして。
 確かにキーはキャストの生き方を象徴しています。まさにスタイルを現していると言って良いでしょう。
 ただだからといって、全部が全部それにあてはまるとも限らないわけで。
 この辺りの細かい事に関しては、一度キチンと言及しようと思いますが今回はこのくらいで。
 どちらの方がより稲垣らしいかを、考えてみます。
 とはいえ、黒幕のタロットに稲垣光平の姿が書かれているのですから、今回の場合はあまり考える必要がありませんね。
 ここは素直にExekではなく、Kuromakuからブランチを選択いたしましょう。


Kuromaku:
 では、どのブランチを取得すればいいのでしょうか。
 今後のブランチ追加もありますが、とりあえずは現状の6つ、すなわち
 【イモータル】【ゲームマスター】【御前】【ビッグボス】【フィクサー】【ロード】
 から選ぶとしましょう。
 ブランチを選ぶ際に考慮すべきは、イメージと実効果。その両者の合致だと思います。
 まあ、現状のブランチではその両者が上手く合致するのは少ないわけですが、それはさておき。
 とりあえず、一つずつ簡単に検討していきましょう。


イモータル】:
 組織の長であり、襲撃を受けても易々と倒されはしない。そんな意味合いのブランチです。
 (名前からいっても“死なない黒幕”マイケル・グローリーにぴったりのブランチですが、彼もまたスタイル・ハンドルともに変わっていますね。)
 なかなかに、稲垣にはマッチしたブランチだと思います。
 「みーんな死にやがった。ざまーみろ。」という彼の台詞(ルールブックP61)の通り、稲垣は大変にしぶとい人物です。
 ダンプカーに轢かれても死なない、殿様ガエルといいますか。原生生物なみのしぶとさをもっております。
 かなり高レベルの【イモータル】を取得しているのは、かなりさまになるのではないでしょうか。


ゲームマスター】:
 策謀を駆使して事件に介入する黒幕。
 確かに稲垣は策謀も駆使するでしょう。しかし、事件に介入するというイメージはあまり湧きません。
 公式シナリオで完全な敵になったことが殆ど無いのがその要因かもしれませんが。
 小難しい陰謀を駆使し、遠大な計画を実行する黒幕。そういうイメージは稲垣からは少し離れてしまいますね。
 どちらかといえば、“新海の怪物”千早怜呀の方がイメージが近いでしょうか。


【御前】
 周囲を恐怖で支配する黒幕。暴君といったイメージです。
 逆らう者がいた場合、容赦なくその対象を刈り取るということでしょうか。
 稲垣も敵を刈る時には容赦はしないでしょうが、これもややイメージからは外れます。
 【御前】というネーミングもそうですが、力や恐怖で支配するタイプにはあまり思えません。
 BHの隊長時代のレンズだったらまだ当てはまったでしょうか。
 しかし、【御前】と言う響きを聞くとやはり個人的には“葛西翁”葛西 正元に持たせたくなってしまいますね。(旧黒幕のタロット参照)


【ビッグ・ボス】
 引退した親分や政治家など、社会的な影響力を持つ黒幕。
 確かに稲垣社会的影響力は絶大です。なんたって司政官なんですから。(日本という大きな行政組織の中では一官僚に過ぎませんが)
 とはいえ、稲垣の場合その影響力はあまり行使しているようには感じられません。
 それどころか、N◎VAにおいて司政官の権限自体は、実際はそんなに高くないのかもしれません。
 行政権こそ、N◎VA行政府に返還したものの、企業議会であるN◎VAセニットがもつ権限は以前として残っています。立法権はまだ彼らのものです。
 また、稲垣時代自ら独自の諜報機関「稲垣機関」を保持していることから、社会的な影響力を行使しているというイメージからは少し離れるかと思われます。


フィクサー
 裏社会の情報に通じた黒幕。
 これは、かなり違うといわざる得ないでしょう。稲垣が裏社会に疎いとは言いませんし、InuFate時代からの人脈もまだ存在しているでしょう。
しかし、今の稲垣は裏社会の情報に精通したフィクサーというほど、裏社会との密接な関係は構築していないと考えるのが妥当だと思います。
 その分逆に、メディアに露出して社交界や財界、軌道には通じているのでしょうが。


【ロード】
 君主や王のような人の上に立つ黒幕。
 確かに、司政官である稲垣はN◎VA行政府のトップであり、行政に関しては最高権力者です。
 しかし、それでけではN◎VAの上に立つ黒幕、とは言い切れません。
 一見、王のようにイワヤトにふんぞり返っている稲垣ですが、その実彼にひれ伏している人間なぞはかなり少ないでしょう。
 利用しようとたかる蝿や、豚のように思ってる政敵や企業人は数多いでしょうが。
 ロードといったように人の上に君臨し、他人を従わせるというより、疎まれ嫌われながらも強引にことを進めてしまう、といったイメージでしょうか。


○結論として
“帝王”稲垣 光平が持つに相応しいブランチを、イモータルであるとします。
過去幾たびも、失脚・暗殺・テロの憂き目に遭いながらも、その都度しぶとく生き延びている。
しかもチャクラの≪黄泉還り≫ではなく、自らの悪運と生き汚さのみを頼りにして。
これはまさに【イモータル】=不死身と言っても過言ではないでしょう。
『赤いスカラベ(旧GF誌)』、『Death13(旧GF誌)』、クロマクSSS前後編、『ミッドナイトクルーズ(カブトSSS前編)』
何本ものシナリオでテロや政敵の対象となっています。しかし、彼はその全てを生き延びているのですから。
イモータル】の効果は[レベル]種類までのバットステータスを無効化し、ダメージを[レベル−4(最低0)]点軽減するという効果です。
ちなみに、バットステータスの種類は[転倒]、[毒]、[捕縛]、[バックファイア]の4つ。
…つまり、4Lv取得すると、あらゆるバットステータスを受けなくなるんですね。
……これは困った。4Lv取得させたいのはやまやまですが、そうすると稲垣を[捕縛]できない。
テロリストに縛られた哀れな稲垣を演出できない!!
[転倒]もまたしかりです。ダイハードよろしくイワヤトが爆発する時に、あわあわとしりもちをつき[転倒]する稲垣を演出できない!!
ゆゆしき事態です。
真面目に考えると、Dの公式ゲストは技能・特技レベルは、そこまで高いレベルで取得している事も無いですし、ブランチが4Lvというのもそうそうないでしょう。
稲垣だったら【イモータル】4Lvもありありかなあとも思わなくは無いのですが、ここはとりあえず2Lvくらいにしておくのが良いのかもしれませんね。
もしもシナリオで使う場合は、ばばーんと8Lvくらいにして、高笑いをさせるのも一興でしょうし、2Lvのまま[捕縛]し[転倒]させるのも乙なものです。
2Lvでも、[バックファイア]も[毒]も喰らわないのですから、ルール的にはともかく、演出的にはとても強力ですね。


(シーンイメージ)
舞台は、ホワイトエリアの高級スキヤキ店「夕霧」
ペルソナExekの稲垣光平が席につき、女中の支度する“すき焼き”の香りに思わず頬を緩ませている。
肉が焼き上がり、稲垣の前にとき卵(これも勿論スキヤキだ)と共に肉が差し出される。
左手で涎を拭い、右手の箸を伸ばす稲垣。
肉に箸が掛かり、卵に浸けようとしたところで、その手がピクリと止まる。
「…この卵、本当にスキヤキか?」
思わずビクリと反応してしまう女中。
「にしちゃあ、色が黄色すぎるな。やけに光っているのも気にいらねえ。
 …こいつは、マイクロマシン入りの紛いモンだ。とびっきりのな」

いつのまにか稲垣のペルソナがKuromakuに変じている。
女中の顔からは汗が噴出し、その震えるさまは蛇に睨まれた蛙、いや稲垣に睨まれたエキストラだ。
万事窮すとみたか、女中は指に仕込んだベアキャットをオートアクションで起動、稲垣に襲い掛かる。
「女将を呼べ!!」
机ごと女中を蹴り飛ばすと、稲垣はそう言って御代りを要求した。
(イメージ終了)


とまあ、“帝王”稲垣 光平には[毒]は聞かないわけですよ。どっとはらい
だいぶ長文になってしまいましたが、改めての結論として稲垣のブランチはイモータルといたします。