『死に花』を見るの巻
有楽町にて、映画『死に花』を見てまいりました。
筆者、とんと邦画には興味が湧かないのですが、今年は結構意欲作も多いみたいで。
この『死に花』も、予告編をみて興味が引かれたうちの一本でした。
http://shinibana.jp/ ←『死に花』オフィシャルHP
メイン登場人物の平均年齢が、70歳オーバー。
しかも、山崎努 宇津井健 青島幸男 谷啓 という豪華な顔ぶれ。
その4人のご老体が銀行破りをするというのですから、かなり興味が引かれるというもの。
期待を胸にいざ映画館へ。
おおっ?結構混んでる混んでる。平日、しかも邦画といえば、大抵映画館は空いてるものですが、そうではないようで。
良く見ると観客は僕以外、大分お年を召した方々。なるほど、これはまさに映画の内容に沿った客層です。
今回は、評価を最後に回すとして、以下は簡単なレビューもどき。
起: オープニングは、棺桶からスタートという素晴らしいネガティブさ。 さすが『死に花』こうでなくっちゃいけません。 「棺桶って、気持ちがいいものなんだな…。」という、山崎努の台詞も痺れます。 普通に聞いたら引いてしまうような台詞も、この映画ならではでしょうか。 そして、メイン4人と非常に懇意にしていた老人(藤岡琢也)がお亡くなりになるのですが、火葬場での事件が4人に大きな心境の変化を与えることに。 承: ここでは施設の整った老人ホームでの恵まれた老後生活がたっぷりと描写されます。 老人たちは充実した施設で日々運動に勤しんでいますが、その姿は何かにおわれるような、必死な印象をうけたりで。 「退屈したくないんだ…」とは、まさに真に迫る台詞ですね。 そして、幾ばくかのトラブルが有ったものの、銀行破り計画は進んでいきます。 終始、老人のみのこの映画ですが、不思議とテンションが盛り下がらないのは作品自体のトーンが明るいからでしょうか。 穴掘り途中の、青島幸男や谷啓のやり取りも、非常に小気味良かったり。 転: いよいよ銀行目前といった所で、最大のトラブル、台風が襲来します。 今まで堀すすんだ穴はどうなってしまうのか?見事銀行強盗は成功するのか? と、映画の東西、銀行破り物は多々有りますが、『死に花』のクライマックスはなかなか、圧巻でした。 見ていて最初は、肩透かしを食らうのですが、そこはご愛嬌というもの。 結: エンディングは、映画のトーンに合わせてか落ち着いた内容のものでした。 この辺筆者は、最後の弾けるのを期待していたので、少々残念でもあったのですが(笑) てっきりラストに山崎努が、***ものかと思ったんですけどね。さすがに、見ているご老人に配慮しての結果なんだろうなあと。 邦画ということで、そこそこの期待をして見に行った『死に花』ですが、評価的には 評価:★★☆ という所、でしょうか。全体的にゆったりとした語り口調で、カタルシスに欠けてしまったのが残念な所。
『死に花』 払っても良い値段:1000円
(実際に払った値段は、特典で0円)